ポータブル電源

活用事例紹介

東海大学学生ロケットプロジェクト

活用事例紹介

東海大学学生ロケットプロジェクト


東海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)は、手作りで低価格なロケット開発の場を提供することで、 宇宙理工学の知識・技術を修得させ、将来の宇宙技術者を養成することを目的として1995年に設立されました。

TSRPは、2025年3月8日、通算30回目となる大樹町での自作ハイブリッドロケット(H-60号機)の打上げ実験を実施、打上げに成功しました。


今回の打上げ実験では、リハーサルから打上げまで、使用するさまざまな機材の電源として、ポータブル電源を活用いただき、屋外での実験活動を効率的にサポートしました。


東海大学湘南キャンパスでのリハーサルの模様

大樹町での打上げ実験に向けて、東海大学湘南キャンパス内で、リハーサルを重ねました。

リハーサルでは、打上げ実験に沿って、一連の動作確認を実施していきます。ここでも各機材への電源として、ポータブル電源からの電源供給も同時に確認していきます。


打上げ実験 点火所での活用

ロケットの発射を指令する点火所では、ロケットを打上げる際の中核となるGSE※1ランチコントローラーをはじめ、高度算出、通信、位置情報取得を担う通信機器、YouTubeライブ配信を行うための機材などが配置され、それぞれの機材への電源供給にポータブル電源を使用しました。

※1 地上支援装置 / 酸化剤を供給する配管や電装類設備の総称


打ち上げ実験 射場での活用

射場では、自作した全長5mのランチャ(発射台)、液体酸化剤として亜酸化窒素のボンベ、そして、サテライトコントローラー(GSE)を敷設します。

ここでもサテライトコントローラーの電源としても、ポータブル電源を使用しました。


TSRP ハイブリッドロケット H-60号機

計20名のプロジェクトメンバーで臨んだ打上げ実験は、3月8日正午ごろ、ロケットは打上げられ、高度408mまで到達。機体を安全に落下させるためのパラシュートも開き、射点から北東524mの地点に落下し、打上げに成功、機体の回収も成功しました。


TSRPリーダー 中原陽さん
工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 3年次 ※取材当時

「無事に打上がってほっとしました。今回の打上げは、下級生を中心に取り組んできましたが、よくやってくれました」


H-60号機プロジェクトマネージャー 小倉丈さん

工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 2年次 ※取材当時

「今後は、TSRPの先輩方が達成した最高高度を超える上空3kmへの到達を目指し、マッハ1以上の速度を出せる機体を作っていきます」

従来の打上げ実験では発電機を使用していましたが、動作音が大きく、無線での指示が聞き取りづらいという課題がありました。
今回ポータブル電源を使用することで静かな環境が実現し、「無線でのやり取りがスムーズに行え、実験に集中できてとても安心できました」と感想をいただきました。


東海大学 湘南キャンパス
神奈川県平塚市北金目4-1-1

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